扇状地を対象とした複素解析による大域的な透水係数の推定

書誌事項

タイトル別名
  • ESTIMATION FOR REPRESENTATIVE PERMEABILITY OF LARGE REGION GROUNDWATER FLOW SYSTEM BY COMPLEX ANALYSIS

抄録

<p> 扇状地では表流水と地下水の交換現象が生じる.おもに扇頂部で失水現象,扇端部で得水現象が生じるが,その水収支を正確に計算するためには,扇状地スケールの大域的な透水係数を知ることが不可欠である.本研究では,Schwarz-Christoffelの公式やJoukowskyの関数を用いる複素解析により,物理空間である浸透モデルを,地下水流動の単純な記述が可能なポテンシャル空間へ写像し,両者を関係付けることで,浸透モデルの幾何条件から透水係数を算出する方法を扇状地に適用した.現地観測の代わりとして,校正された数値計算の結果を入力したところ大域的な透水係数は約1×10-3から1×10-4m/sの範囲を示した.これは準平行流仮定による透水係数の1/10,局所透水係数であるボーリング試験値に対しては同オーダー或いは10倍程度の値であった.透水層厚の設定が不要な地下水流動系におけるモデルパラメーターとして従来法の透水係数に対する特徴が得られた.</p>

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参考文献 (2)*注記

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