メタアナリシスの統計解析手法

  • 城下 彰宏
    一宮西病院呼吸器内科 Scientific Research Works Peer Support Group
  • 片岡 裕貴
    Scientific Research Works Peer Support Group 京都民医連あすかい病院内科

書誌事項

タイトル別名
  • Statistical Analysis for Meta-analysis
  • メタアナリシス ノ トウケイ カイセキ シュホウ

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説明

<p>メタアナリシスとは,各研究の効果から普遍的な集団(母集団)での効果を推定するために各研究の効果を統合する統計学的手法である.メタアナリシスでは,サンプルサイズによらず各研究の結果を比較可能な形に変換した効果量(エフェクトサイズ)と呼ばれる指標を用いる.エフェクトサイズの統合は,各研究がどの程度確からしいか(標準誤差)に応じて重み付けをしてから平均する.重み付けの方法は「真の値はただ1つである」と仮定するfixed effect modelと,「真の値は幅があるもの」と考えるrandom-effects modelに分けられる.一般的にはrandom-effects modelのほうが保守的な結果になるため推奨される.</p><p>本稿では,Yangらの論文を例として,エフェクトサイズの代表であるmean differenceとstandardized mean differenceの算出方法,結果の統合方法(fixed effect modelとrandom-effects model),統計学的異質性について解説する.</p>

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 61 (8), 694-700, 2021

    一般社団法人 日本心身医学会

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