ウエアラブル3軸加速度センサを用いた腰部脊柱管狭窄症患者の歩行解析

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タイトル別名
  • Gait analysis of patients with lumbar spinal stenosis using a wearable tri-axial acceleration sensor

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腰部脊柱管狭窄症(LSS)患者の歩行能力を簡便に視覚化したパラメーターは確立されていない.我々は歩行非対称性を簡便に視覚的・数値的に捉えることができるLissajous Index(LI)値を使用した.本研究の目的はLI値術前後での歩容変化を前向きに捉え,LSS患者の術後評価が可能かを検討した.当院にて手術を施行したLSS患者32名を対象とした.歩行試験は術直前と,術後3ヵ月時に施行した.加速度センサを貼付し最大歩行速度で直線25mを往復して6分間歩行試験を行った.加えて術前後のLI値とJOA score・ODIとの関係を統計学的に検討した.歩行距離は術前395.1±60.8m,術後455.4±64.4mと有意に延長していた.術前は時系列的にLI値の増大傾向を認めていたが,術後は増大傾向が緩徐となり,1分以降は有意に術前より低値を示した.また,5-6分においてLI値と臨床スコアの間に相関関係を認めた.これらの結果からLI値を用いた歩行試験はLSS患者の術後評価として実臨床応用が期待できる.

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