薬学生におけるキャリア基礎力支援のあり方に関する基礎的研究

書誌事項

タイトル別名
  • A Basic Study on Support for Basic Career Skills in Pharmacy Students

この論文をさがす

抄録

<p>多根井ら(2020)は,薬学生の学習習得度とキャリア基礎力の関係を検討した。その結果,暗記科目である薬事関係法規の五肢択一試験成績とキャリア基礎力得点間で有意な正の相関が認められた。本研究では,キャリア基礎力をより詳細に検討するため,薬学部4年生を対象に,キャリア基礎力と正の関連が予想される批判的思考(クリティカルシンキング,CT),薬学に携わる者としての倫理観(モラルシンキング,MT),自他の情動理解(J-WLEIS)及び負の関連が予想されるセルフハンディキャッピング(SH)との関連を検討した。</p><p>薬学部4年生(平均年齢22歳10か月,男69女77不明1)を対象に検討した結果,キャリア基礎力尺度とCT間(rs=.43~.67, ps<.001),MT間(rs=.27~.76, ps<.01)は全て正の相関,J-WLEIS間は他者の情動評価や情動の利用・調節(rs=.23~.49, ps<.01)で正の相関,SH間は「やれない因子(can’t)」で全て負の相関(rs=-.26~-.42, ps<.01)であった。キャリア基礎力育成には,自他理解や自己有用感に関わる支援を行う必要性が示唆された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ