顔認識能力の個人差について―日本語版超顔認識者質問紙（SRQ-J）を用いた検討―

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  • Individual differences of face recognition ability: Investigation by the Super-recognizer Questionnaire

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<p>本研究では，顔認識経験の優劣を尋ねる20項目の超顔認識者質問紙（super-recognizer questionnaire, SRQ）の日本語版（SRQ-J）を作成し，その妥当性と信頼性をケンブリッジ顔記憶テストアジア版（Cambridge Face Memory Test-Chinese, CFMT-Chinese, Mckone, et al., 2012）と日本語版20項目相貌失認尺度（PI20-J, 中嶋他，2020）を用いて検討した。研究1では，大学生（N＝268）にSRQ-Jを用いて調査を行った結果，スクリープロット基準，MAPおよび並行分析から1因子構造が示され十分な信頼性も得られた（α＝.91）。PI20とは弱い負の相関（r（263）＝－.18, p＜.01）が認められた。研究2では，CFMT-Chineseを使用し，SRQ-Jにより分けられた高得点群と低得点群の課題成績の比較を行ったところ，正答率に差が認められなかった。以上より，SRQ-Jが超顔認識能力の自己報告尺度として信頼性と妥当性が示されたが，行動課題との関連については今後の検討が必要である。</p>

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