東日本大震災後の住環境と精神的不健康の関係における媒介因子の探索:クロスラグパネルモデルによる検証

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  • Living in temporary housing and later psychological distress after the Great East Japan Earthquake of 2011: A cross-lagged panel model

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説明

<p>仮設住宅在住者は精神的不健康状態を体験しやすい。仮設住宅は被災者に不可欠な資源であり,仮設住宅により生じる問題(媒介因子)への介入が精神的不健康の予防に有益な可能性がある。本研究は,仮設住宅在住と精神的不健康の関係における睡眠やソーシャルサポートを媒介因子の候補として検証した。</p><p>宮城県東松島市で2014年から2016年に行われた特定健診の19歳以上の参加者の質問紙データを使用した。質問紙では,在住状況(仮設住宅,自宅,など),精神的不健康(Kessler 6),睡眠,ソーシャルサポート,人口統計学的項目が聴取された。解析にはクロスラグパネルモデルを用いた媒介分析にて評価した。</p><p>2014年時点で約12%が応急仮設住宅かみなし仮設住宅に在住していた。仮設住宅の直接効果は精神的不健康上昇と関係したが,睡眠やソーシャルサポートによる媒介効果はみられなかった。</p><p>発災3年後に仮設住宅にすむ方への支援はその後の精神的不健康を減少させ得るが,睡眠やソーシャルサポートのみへの支援では十分でないかもしれない。仮設住宅にまつわる他の問題(建物構造の問題,経済的な不安,など)が影響した可能性もあり,在住者の生活の複合的支援が必要かもしれない。</p>

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