上尾市における地域連携の取り組みについて
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- 小野 慎也
- 介護老人保健施設ふれあいの郷あげお
説明
<p> 2025年を目途に高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援を目的として,地域包括ケアシステムの構築・推進が行われている。全国一,高齢化のスピードが速いと言われている埼玉県において,上尾市でも高齢者人口の増加に加え,要介護・要支援認定者や単身高齢者世帯数も増加している。そこで上尾市では地域福祉計画から「健康あげお いきいきプラン」を元に地域支援事業及び予防給付の見直しを行う事としてきた。</p><p> 上尾市では243名と多くのリハビリ専門職(以下,リハ職)が在籍していたため,地域におけるリハ職の役割を果たすべく,「上尾市リハビリテーション連絡協議会」を立ち上げ,地域支援事業の業務委託を受けやすくした。また,各包括圏域(全10包括)で行われている事業に近隣のリハ職を派遣し,地域とリハ職での顔の見える関係作りを行った。</p><p> その結果,市や社会福祉協議会,生活支援コーディネーターとの連絡方法が確立し,リハ職が地域支援事業へ参加する事が増えてきた。当初は単発での講師依頼が多かったが,徐々に継続的に支援していく事業も増え,地域課題についても共通の理解が持てるようになった。通所型サービスB事業の支援は現在も継続的に行われている。また,新型コロナウイルス感染拡大予防のため自粛生活が強いられている方々に対し,チラシなどを通じ,活動維持の啓発や,感染拡大予防対策を講じた上での通いの場の再開に向けた講習会も予定している。</p><p> 2018年,上尾市では『高齢者が輝き続けるまち あげお』との標語を掲げ,地域包括ケアシステムの深化,充実を図ることを方針とし,現在も進行中である。地域支援事業の目的や在り方が問われる昨今,各団体とより密な連携を図り,『高齢者が輝き続けるまち あげお』に向け,リハ職もともに歩んでいきたいと考える。</p>
収録刊行物
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- 理学療法学Supplement
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理学療法学Supplement 48S1 (0), B-56-B-56, 2021
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390009018101743872
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- NII論文ID
- 130008133285
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可