ステロイドが奏効したPembrolizumab関連二次性硬化性胆管炎を発症した進行期非小細胞肺癌の1例

  • 山本 高之
    社会医療法人青洲会福岡青洲会病院呼吸器内科 自衛隊福岡病院内科
  • 杉本 幸弘
    社会医療法人青洲会福岡青洲会病院呼吸器内科
  • 青木 亮太
    社会医療法人青洲会福岡青洲会病院呼吸器内科
  • 工藤 国弘
    社会医療法人青洲会福岡青洲会病院呼吸器内科
  • 中野 浩文
    社会医療法人青洲会福岡青洲会病院呼吸器内科
  • 中屋 照雄
    社会医療法人青洲会福岡青洲会病院消化器内科
  • 中里 未央
    社会医療法人青洲会福岡青洲会病院総合内科
  • 髙山 昌紀
    社会医療法人青洲会福岡青洲会病院呼吸器内科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Pembrolizumab-related Sclerosing Cholangitis Successfully Treated with Prednisolone

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抄録

<p>背景.Pembrolizumabをはじめとした免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitor:ICI)の免疫関連有害事象として,硬化性胆管炎を認めることがある.Pembrolizumab投与中に発症した硬化性胆管炎に対してステロイドが有効であった症例を経験したので,報告する.症例.80歳,女性.IV期非小細胞肺癌に対する初回治療としてPembrolizumab 3コース実施後に,食思不振が出現した.血液検査でCTCAE Grade 3の肝胆道系酵素上昇を認め,腹部超音波検査やMRI検査などで総胆管の軽度拡張,肝内胆管周囲の浮腫性変化,肝内胆管の枯れ枝状狭窄を認めたことから,Pembrolizumabによる薬剤性肝障害や硬化性胆管炎と診断した.ウルソデオキシコール酸で加療を開始し,一時的に肝胆道系酵素が改善したため中止したが,再上昇した.プレドニゾロンを追加したところ,肝胆道系酵素や胆道系拡張は改善した.結論.ICIによる硬化性胆管炎の治療反応性に関わる要素として,病変の拡がり以外にも検討が必要と考えられた.</p>

収録刊行物

  • 肺癌

    肺癌 61 (7), 951-958, 2021-12-20

    特定非営利活動法人 日本肺癌学会

参考文献 (12)*注記

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