台湾における野球振興計画の事業化の現状と課題

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  • S社による大学グラウンドの再利用の事例から

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<p>コロナ感染症が世界に広まった中、世界一早く台湾のプロ野球の試合が再開した。徹底した防疫対策を行い、その後観客を入れたことができ、世界中に注目されてきた。台湾野球は、政府の野球振興政策の功を奏し、高度競技スポーツとしてのプロ野球のみならず、アマチュア野球と学生野球にも大きな発展をもたらしたが、台湾野球の現状には生涯スポーツの観点から課題がまだ多く残されている。台湾は、高度競技スポーツとしての野球が今までめざされてきた。しかし、高度化し続けてきた野球によって発生したプロ野球の八百長事件、学生選手のバーンアウト問題などを解決するため、台湾政府は野球振興計画を策定した。したがって、そこでは台湾野球が生涯スポーツとして健全に発展しているかどうかが問題なのである。他方、台湾では2011年に運動産業発展条例が策定され、生涯を通してスポーツを楽しむ政策が打ち出された。そこで生涯スポーツの推進に必要なのは、「野球を楽しむ」という視点であり、自由に野球ができる環境の整備が重要であると考えられる。しかし、現在の台湾社会では、自由に野球を行う広いグラウンドが少なく、学校の部活動やプロ野球のような高度化に進む競技スポーツ以外の生涯スポーツとしての野球をどのように発展させていくのが課題である。そこで本発表では、少子化によって学生が減少した大学のグラウンドを再利用して、野球を楽しむ場を作る民間企業に着目し、政策(官)と企業(民)とが協働をしながら、台湾の共生社会の実現に向けた生涯スポーツとしての野球推進の可能性を明らかにする。台湾野球は、高度競技スポーツとして発展してきた文化の中で、生涯スポーツとして発展していくため、「官,学,民」の協力なしにできないと考えられる。S社の事例から明らかになったのは今後の台湾における野球の発展と共生社会の実現に寄与するであろうということである。</p>

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390009062458237696
  • NII Article ID
    130008137200
  • DOI
    10.20693/jspehssconf.71.0_186
  • ISSN
    24367257
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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