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- 金 延景
- 立正大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Spatial Concentration of Korean Businesses and Local Revitalization in the Okubo District, Shinjuku, Tokyo:
- 東京都新宿区大久保地区における韓国系ビジネスの集積と地域活性化 : 地域資源としてのエスニシティと大都市の「街」の再編
- トウキョウト シンジュクク オオクボ チク ニ オケル カンコクケイ ビジネス ノ シュウセキ ト チイキ カッセイカ : チイキ シゲン ト シテ ノ エスニシティ ト ダイトシ ノ 「 マチ 」 ノ サイヘン
- Ethnicity as a Local Resource Reorganizing Socio-economic Structures within a ‘Town’ in Metropolitan Cities
- ―地域資源としてのエスニシティと大都市の「街」の再編―
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説明
<p> 本稿は,東京都新宿区大久保地区を事例に,コリアタウン振興を巡る地域コミュニティの取組みを分析し,エスニシティが地域資源として外部に提示される過程を明らかにするとともに,エスニシティを基盤とする地域活性化がもたらした「街」の経済やコミュニティの再編を考察したものである. <BR> 大久保地区では,1980年代後半以降の韓国人ニューカマーの増加とともに形成されたコリアタウンが,2000年代半ばに発生した韓流ブームを契機にホスト社会に消費される観光地へと発展した.コリアタウン振興は,韓国人組織とホスト商店街組織の間で形成された相互関係と共通意識のもとで実現された.その過程で確認された韓国人組織による集団レベルでの構造的同化と,ホスト商店街組織におけるエスニシティの内在化は,コリアタウンの観光地化とともに進行した韓国系ビジネスの地域的埋め込みとホスト商店街組織が本来有する商業主義的立場が関係している.韓国系ビジネスではコリアタウンの集客力に依存した地区内出店と,テナント確保や賃貸業を目的とした物件取得を行った.このような経済活動の地域的埋め込みは,経営者に地域コミュニティへの参加と,街全体の活性化に向けた協働を動機付けた.一方,韓国系ビジネスの高いテナント需要を背景とした賃料と地価の上昇は,日本人ビルオーナーと韓国店の間に共利関係を形成する一方,日本個人店のテナント賃貸業への転換と地区外転出を促した.こうした商店街を中心とする地域経済の再編により,ホスト商店街組織では,外国人住民を商店街の顧客-ゲストとして位置付けた多文化共生のまちづくりから,エスニック店を内部主体-ホストとして受け入れる姿勢を示すようになった.</p>
収録刊行物
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- 経済地理学年報
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経済地理学年報 66 (4), 279-298, 2020-12-30
経済地理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390009084483550464
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- NII論文ID
- 130008137893
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- NII書誌ID
- AN00071152
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- ISSN
- 24241636
- 00045683
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- NDL書誌ID
- 031294168
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可