経鼻胃管症候群に対して,急性期および回復後に気道管理を 行った1例

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  • Airway management in a patient with nasogastric tube syndrome in acute and post phase: a case report

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抄録

<p>72歳,男性,S状結腸癌で入院し経鼻イレウス管が留置された。留置後13日目に呼吸困難を訴え,喉頭内視鏡で両側声帯麻痺を認めた。経鼻胃管症候群と診断され気管切開後,S状結腸切除人工肛門造設が行われた。声帯麻痺は発症後12日目から改善し始め,2ヶ月後に気管切開は閉鎖され,6ヶ月後には回復した。9ヶ月後に人工肛門閉鎖が行われた。気道確保には声門上器具を使用し,声帯麻痺の再発は起こらなかった。経鼻胃管留置中の呼吸困難には,経鼻胃管症候群を疑い,喉頭内視鏡で診断し気管切開の判断をすることが重要である。経鼻胃管症候群の既往患者に対し気道確保が必要な場合,声帯麻痺再発防止への配慮が必要となる。</p>

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