金融リテラシーと中国の家計の借入行動――CHFSデータを用いた実証研究―――

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書誌事項

タイトル別名
  • Financial Literacy and Household Borrowing Behavior Based on an Analysis of China Household Finance Survey Data
  • キンユウ リテラシー ト チュウゴク ノ カケイ ノ カリイレ コウドウ : CHFS データ オ モチイタ ジッショウ ケンキュウ

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説明

<p>本論文は，家計負債が急速に拡大している中国において，家計の金融行動を決定する重要な要素の1つである金融リテラシーと家計の借入行動の関係を明らかにするものである。具体的には，CHFSデータを用いて金融リテラシーが実際の家計負債にどのような影響を及ぼしているかについて，負債目的（経営負債・消費負債・住宅負債）に注目して実証分析を行った。</p><p>本論文の主なファインディングは以下のとおりである。（1）世帯主の金融リテラシーが高いほど，家計は負債を持つ傾向にある。他方，金融リテラシーが低いほど，過剰負債を負う可能性がある。（2）住宅負債に対しては，金融リテラシーは有意な影響を与えないことが示唆されるが，それは中国の住宅ローン市場が非競争的であるためである。（3）消費負債に対しては，金融リテラシーが強い正の影響を及ぼしているが，これは消費者金融市場が競争的であるためであり，家計の金融リテラシーが大きな影響を与えていると思われる。</p>

収録刊行物

  • アジア経済

    アジア経済 62 (4), 3-24, 2021-12-15

    独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所

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