近代日本における物を介した人間形成の変化 : 人形を巡って

書誌事項

タイトル別名
  • The Transformation of Human Development by Means of Objects in Modern Japan – Concerning the Example of a Doll -
  • キンダイニホン ニオケル モノ ヲ カイシタ ニンゲンケイセイ ノ ヘンカ ニンギョウ ヲ メグッテ
  • キンダイ ニホン ニ オケル モノ オ カイシタ ニンゲン ケイセイ ノ ヘンカ ニンギョウ オ メグッテ

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説明

本論文は、近代日本における物を介した人間形成の変化を、人形を例に挙げて論じるものである。近代的な子ども観は、明治末期において、玩具を中心とした子ども用の物を介して形成された5そこでは、配置という戦略が大きく機能しており、その結果、子ども用のものを語る際には、教育と切り離して語ることは不可能になった。近代以前の人間形成においては、人形は節句における祓いの役割を与えられており、人間の力を超えた他者であった。近代においては、同情を養ったり、家族や国家の重要性を教える役割を与えられるようになった。近代以降、常に人形は制度化されてきたわけだが、子どもにとって人形とは常に不気味なものであり、現代に残存する他者として人間形成に大きな影響を与えていると考えられる。

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