異文化間ケアの現場におけるコミュニケーション:EPA 看護師候補者の事例から

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タイトル別名
  • イブンカ カン ケア ノ ゲンバ ニ オケル コミュニケーション : EPA カンゴシ コウホシャ ノ ジレイ カラ

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抄録

本研究では、経済連携協定(EPA)に基づいて看護師候補者として来日したフィリピン人ケアワーカーを対象に行った聞き取りデータから、彼女達が実際に経験したコミュニケーションの問題に焦点を当て、その中から5エピソードをピックアップし記述現象学的分析を試みた。その結果、ケアの現場における日常のコミュニケーションには、アイデンティティをめぐるストラグルが深く結びついていることがわかった。日本語がわからないせいで簡単な仕事さえも満足にできず、患者や同僚から信頼・尊重されていないと感じてしまう現在の自分と、来日前の有能な看護師だった自分とを比較し、そのギャップを埋めるために懸命に努力を重ねる外国人ケアワーカーたちの姿が見えてきた。

収録刊行物

  • 言語と文明

    言語と文明 12 21-33, 2014-03-31

    麗澤大学大学院言語教育研究科

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