乾しいたけエキスによるPC―１２細胞の増殖効果の検討

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タイトル別名
  • Growth responses of PC-12 cells to dried Shiitake (Lentinula edodes ) extract
  • ホシイタ ケ エキス ニ ヨル PC-12 サイボウ ノ ゾウショク コウカ ノ ケントウ

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説明

大分県では乾しいたけの生産が盛んに行われており、本研究ではその乾しいたけエキス（乾しいたけ抽出物）に着目した。乾しいたけエキスはラットを使用した動物実験で肥満予防に効果がある報告もされているため、動物細胞の１つであり神経分化のモデルとしても使用されているラットの副腎髄質褐色腫より単離された PC―１２細胞を使用して栄養学の観点から増殖効果の検討を行った。市販されている冬菇（どんこ）と香信（こうしん） の２種類で乾しいたけエキスの細胞増殖効果を検討した。無血清培地で培養した結果、生細胞では冬菇と香信の両種類で、低濃度では濃度依存的に細胞増殖の低下が認められた。さらに同濃度では香信よりも冬菇で細胞毒性が低下し、低濃度（０．０４５％）の冬菇を暴露した細胞では死細胞の割合が低下した。また、神経成長因子（NGF）暴露による神経突起伸長の変化はコントロールの蒸留水と比較すると伸長の低下が認められ、細胞から伸びる神経突起の数が増えた。このことから、乾しいたけエキスは細胞増殖の栄養分にもなり、神経突起伸長に影響を与えている可能性が示唆された。

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