大学教育の質保証方策としてのFD の可能性 : FD の新たな展開の諸相

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タイトル別名
  • Can Faculty Development be a Method of Quality Assurance in Higher Education?
  • ダイガク キョウイク ノ シツ ホショウ ホウサク ト シテ ノ FD ノ カノウセイ FD ノ アラタ ナ テンカイ ノ ショソウ

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抄録

本稿の目的は、ファカルティ・ディベロップメントをめぐる政府の政策と大学現場での動向を概観しつつ、大学教育の質保証方策としてのFD の可能性を検討することである。FD に関する法令上の位置づけは、努力義務から実施義務へと変化した。これに伴い、FD を実施する大学は年々増加し、2008 年には97%に達した。近年、FD の内容や実施形態が多様化している。その状況は、専門領域や役職・キャリア、対象者(大学院生等)、実施主体(学協会、ネットワーク)の多様化に対応している。教育の質保証方策としてFD の可能性を担保するために検討すべき事項は多い。①FD は大学評価の一項目になっているが、その位置づけを明確にすること、②FD の実施にあたり、効果測定、教育条件整備、SD との連動等を同時に進めること、③FD の実施主体を明確にすること、④FD 概念のとらえ直しを行うことが、それぞれ必要であることを指摘した。

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