韓国におけるファカルティ・ディベロップメントの現状とその特徴

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タイトル別名
  • The Present Status and Features of Faculty Development in Korea
  • カンコク ニ オケル ファカルティ ディベロップメント ノ ゲンジョウ ト ソノ トクチョウ

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抄録

本稿は、韓国における大学教員を対象に実施されているファカルティ・ディベロップメントの現状と特徴を検討することを目的とする。本論では、韓国におけるFD の用語とその概念を調査し、FD の展開過程を、導入期(1980 年代)、展開期(1990 年代) 、成長期(2000 年代)に区分して概観する。また、高等教育政策におけるFD の位置と、その制度的な基盤としての教授学習センターの多様なFD 活動を紹介する。同センターは1997 年に最初に設立されて以降、各地の大学に設置され、多様なFD プログラムを実施している。主要大学のセンターの体制と活動、教育内容、FD センターのネットワークなどを調査する。結論として、以下の点を特徴として提示する。すなわち、①韓国ではFD を“教員資質開発”と翻訳して使っていること、②大学のFD が大学評価と大学政策の影響を著しく受け、教育テクノロジーと教授学習開発を強調して いること、③教員の一部にFD に対して否定的で消極的な見方があること。そして、大学の自主的なFD 活動の拡大、教員の自律的な学級共同体支援、FD の必要性の広報強化、センターの情報提供機能の拡張、教育に集中したFD プログラムの改善などを課題として提示する。

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