中途障害者の口腔状況に関する研究 : 歯科健康診査、歯科保健指導の効果

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タイトル別名
  • Study on oral health condition in the acquired disabled person - Effect of the oral examination and the dental health guidance -
  • チュウト ショウガイシャ ノ コウクウ ジョウキョウ ニ カンスル ケンキュウ : シカ ケンコウ シンサ シカ ホケン シドウ ノ コウカ
  • チュウト ショウガイシャ ノ コウコウ ジョウキョウ ニ カンスル ケンキュウ : シカ ケンコウシンサ 、 シカ ホケン シドウ ノ コウカ

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抄録

中途障害者の口腔状況における問題点について検討する目的で、脳血管疾患により中途障害になり、障害者地域活動センターを利用している人を対象に、歯科健康診査、歯科保健指導を実施し、1年後に再調査し比較検討した。その結果、以下の結論を得た。1.毎日磨く人は86.0%、3分以上磨く人は50.0%、歯磨き剤の使用者は72.7%、歯磨き指導を受けた人は68.2%であり、2008年と比較すると増加した。磨かない人は9.0%であり、2008年と比較すると減少した。2.口腔機能の診査において、発音が明瞭になった人は81.8%であり、2008年と比較すると増加したが、オーラルディアドコキネシスの健常値(4回)には達しなかった。舌運動、頬の膨らまし、嚥下機能、発音に問題を持つ人が多く見られた。3.歯垢なしは40.9%、歯石なしは36.4%、口臭なしは95.5%、舌苔なしは45.5%であり、2008年と比較すると増加した。4.処置歯および未処置歯のある者は40.9%、未処置のある者0.0%であり、2008年と比較すると減少した。現在歯20歯以上の者は59.1%、現在歯24歯以上の者は54.5%であり、2008年と比較すると減少した。喪失歯を持つ者は77.3%であり、2008年と比較すると増加した。補綴物装着者は63.6%、部分床義歯装着者は36.4%であり2008年と比較すると増加した。 以上の結果から、中途障害者に歯科健康診査、口頭での歯科保健指導は有効であるが、1年に1回のみでは改善が困難な項目もあり、定期的な歯科健康診査、具体的な歯科保健指導が必要であることが示唆された。

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