長期間の補酵素Q10 (CoQ10)サプリメント摂取に伴う血清CoQ10レベルに及ぼす食習慣の影響の検討

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  • Investigation of the influence of dietary habits on serum coenzyme Q10 level with long-term CoQ10 supplement intake

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抄録

【目的】CoQ10サプリメントの摂取は、アンチエイジング効果や健康維持への有用性が期待されている。しかし、同量のCoQ10サプリメントを摂取しても血清CoQ10レベルには個人差がみられ、この差がサプリメント効果の体感の差につながると考えられる。ビタミンやミネラル等の栄養素の吸収は、食事の影響を受けることから、CoQ10の吸収もまた食事の影響を受ける可能性が考えられる。本研究は、CoQ10サプリメント摂取臨床試験に参加している愛媛県上島町の住民を対象とし、CoQ10サプリメント長期摂取後の血清CoQ10レベルと食習慣との関連を検討した。 【方法】愛媛県上島町の住民135名(男性43名:年齢61.9±12.7歳、女性92名:年齢62.6±12.4歳)を対象とし、CoQ10サプリメント(100~120mg/日)を摂取させた。サプリメント摂取前、および摂取開始から1年後に採血を行った。また、簡易型自記式食事歴法質問票を用いて食習慣を調査した。 【結果】サプリメント摂取後に血中CoQ10レベルの高い被検者群では、サプリメント摂取前の血清CoQ10レベルも他の群と比較して高値を示した。食習慣においては、他の群と比較して男女ともに卵類や乳類の摂取が多い傾向にあった。 【考察】CoQ10の体内への取り込みは、食習慣の影響を受ける可能性のあることが示唆された。また、乳化により安定なエマルションを形成し易い卵類や乳類といった食品、およびコレステロールを含んでいる食材とCoQ10を一緒に摂取することで、その吸収率が上がった可能性がある。サプリメントと同時に摂取する食品の組合わせを考慮することが、サプリメント効果体感率の改善につながると考えられた。

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