看護学実習前演習に地域住民が模擬患者(simulated patient : SP)として参加することの意義に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Significance of community residents’ participation as simulated patients in laboratory practicum of pre-clinical nursing students
  • カンゴガク ジッシュウ ゼン エンシュウ ニ チイキ ジュウミン ガ モギ カンジャ(simulated patient : SP)ト シテ サンカ スル コト ノ イギ ニ カンスル ケンキュウ
  • カンゴガク ジッシュウ マエ エンシュウ ニ チイキ ジュウミン ガ モギ カンジャ (simulated patient : SP) ト シテ サンカ スル コト ノ イギ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

本研究の目的は、実習前演習に地域住民がSP として参加することにどのような意義があるのかを明らかにすることを目的とした。看護過程の展開実習前演習に模擬患者(simulated patient:以下SP とする)として参加した10 名にフォーカスグループインタビューを行い、質的帰納的研究を行った。その結果、SP 体験の実態は2 つのカテゴリー、10 のサブカテゴリー、40 のコードに分類された。具体的には、【SP 参加型教育への授業改善への示唆】と【地域住民への健康教育の機会】との2 つのカテゴリーと、『学生の反応より生じたSP の戸惑い・驚き』『学生の頑張り・勉強熱心・優しさに触れたことでの気持ちの変化』『学生とのやりとりから生じたSP としての対応の在り方の変化』『SP が考える実習前演習のSP 参加型教育の在り方』『学生のイメージ』『患者のイメージ』『看護師のイメージ』『看護職への期待』『役割意識の変化・向上』『健康観の向上』というサブカテゴリーが抽出された。  これらより、実習前演習にSP が参加することの意義は、SP 参加型教育における授業改善への示唆と地域住民への健康教育の機会となることが明らかとなった。今後は、本研究を基に今後も調査を重ね、調査対象者数を増やし、信頼性・妥当性を高めていくことで、本学におけるSP 参加型教育の指針を明確化することが、今後の課題である。

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