院内助産システムを運営する看護管理者が捉えたマネジメント上の課題と解決への取り組み

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タイトル別名
  • Managerial challenges perceived by and solution approaches employed by nurse managers in the management of midwife-led units
  • インナイ ジョサン システム オ ウンエイ スル カンゴ カンリシャ ガ トラエタ マネジメントジョウ ノ カダイ ト カイケツ エノ トリクミ

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説明

本研究の目的は、総合病院で院内助産システムを運営する看護管理者が、開設準備期、開設当初、開設から現在の各期において、どのようなマネジメント上の課題を捉え、その解決にどのように取り組んでいるかを明らかにすることである。開設から3 年程度経過した施設の看護管理者3 名を対象に、半構造化面接による質的記述的研究を行った。その結果、開設準備期には、《スタッフを巻き込んで院内助産導入の意思決定》《院内助産の導入のための体制の整備》《院内助産導入のための病院への交渉》《院内助産導入のためのハード面の整備》《院内助産導入に向けた外来妊婦のニーズへの対応》という課題を捉え、スタッフの動機づけとなるよう導入決定や準備を進めるとともに、医師や関係部署への交渉を行っていた。開設当初には、《院内助産の基準全体の見直し》《院内助産を運営するための体制の整備》《院内助産に対するスタッフの自己効力の向上》《助産師の判断能力の向上》という課題を捉え、安全性を高めるための基準の見直しや医師との連携体制の強化に取り組んでいた。開設から現在には、《助産師の育成・システムの充実による院内助産の維持・拡大》《院内助産の対象基準の見直し》という課題を捉え、助産師の実践能力向上や拡大に向けたさらなる基準の見直しを行っていた。これらのことより、看護管理者として、参加的リーダーシップを発揮してスタッフの動機づけをすることや実情に応じて基準を見直し安全性を高めること、医師との連携体制の強化、助産師の実践能力向上への支援を行うことの必要が示唆された。

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