同一林分で生育したスギ品種内の木材性質のバラツキ
書誌事項
- タイトル別名
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- Variation in Wood Properties within Sugi (Cryptomeria japonica) Cultivars Growing in the Same Stand
- ドウイツ リンブン デ セイイクシタ スギ ヒンシュナイ ノ モクザイ セイシ
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説明
この研究は,同一林分で生育したスギ品種内における木材の性質のバラツキに関する基本的なデータを得ることを目的にしている.そこで,4品種(約25年生)の樹幹胸高部の円板を用いて,髄から5年輸間隔で5年輪にまたがる容積密度数,髄から16年輪目以降の年輪での晩材率,および16,18,20年輪目の晩材仮道管長を測定した.さらに,円板の成熟材無欠点部分から縦圧縮試験片を製作して,気乾状態で強度試験を行った.容積密度数は,各品種とも樹心部で最も高く髄から外方に向かって低下する傾向が認められた.ところで,林分内の容積密度数の変動係数は,品種間や横断面内部位間に大差を認めず,10%程度かそれ以下であった.また,同一個体の同一横断面内で,円周方向の容容積密度数の変動係数は,4品種ともに約5%であった.このような容積密度数のバラツキは,主に個体内・個体間の晩材率の違いに起因することか明らかになった.なお,年輪幅と容積密度数との問には,アヤスギとヤブクグリでは横断面内のどの部位でも負の相関関係が存在するが,ホンスギでは未成熟材部にのみ負の相関関係が認められ,ヒゴメアサではどの部位でも相関関係がみられなかった.同一品種の同一横断面内では,同一年輪における晩材仮道管長の変動係数は,4品種ともに約5%であった.同一個体の同一横断面内で,円周方向の晩材仮道管長の変動係数は3~5%を示した.すなわち,同一林分で生育した個体間の仮道管長のバラツキは,少なくとも16年輪以上では小さいことが推定された.縦圧縮に対する性質の変動係数は,圧縮強さでは7~14%,圧縮ヤング率では10~20%を示し,品種間で圧縮強さと圧縮ヤング率のバラツキに差異が認められた.なお, 4品種とも圧縮強さは気乾比重との間に高い相関関係が認められた.また,圧縮ヤング率はヒゴメアサを除く3品種で気乾比重と晩材仮道管長の両方との間に相関関係がみられた.
収録刊行物
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- 九州大学農学部演習林報告
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九州大学農学部演習林報告 60 69-81, 1989-03-30
九州大学農学部附属演習林
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390009224762783616
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- NII論文ID
- 110001377100
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- NII書誌ID
- AN00055178
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- DOI
- 10.15017/10845
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- HANDLE
- 2324/10845
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- NDL書誌ID
- 3234963
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- ISSN
- 04530284
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可