PBMC 中の Chlamydophila pneumoniae DNA と Chlamydophila pneumoniae抗体との関連

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  • Association of Chlamydophila pneumoniae DNA in Peripheral Blood Mononuclear Cells and IgA Antibody with Ath erosclerotic Diseases

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抄録

Chlamydophila pneumoniae(C. pneunomiae)感染は動脈硬化に関与しているといわれているが,末梢血中のC. pneunomiae DNA とC. pneunomiae 抗体との関連を示した報告は少ない.私共は168 例の動脈硬化性疾患群と27 例のコントロール群に対して,ELISA 法によるC. pneunomiae 抗体測定と同時に,PCR法を用いて末梢血中のC. pneunomiae DNA を測定し比較検討した.動脈硬化性疾患群において,C. pneunomiaeのDNA の検出率は48/168(29%),IgG 抗体陽性率は79/168(47%),IgA 抗体陽性率は98/168(58%)であった.一方,コントロール群では,DNA の検出率は11/27(41%),IgG 抗体陽性率は13/27(48%),IgA 抗体陽性率は7/27(26%)であった.DNA の検出率は,両群に有意差は認めなかったが,末梢血中のDNA 陽性例におけるIgA 抗体陽性率は,動脈硬化性疾患群(74%)では,コントロール(18%)と比較して有意に高く(p< 0.05), その中の冠動脈疾患(急性冠症候群,安定狭心症,不安定狭心症)においても,コントロールと比較して有意に高かった(p < 0.05).これらの結果よりC. pneunomiae におけるIgA 抗体高値かつDNA陽性の場合は,血管内C. pneunomiae感染による動脈硬化性疾患発症の危険因子に深く関与している可能性が示唆された.

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