日本における膵内分泌腫瘍の現状と治療戦略

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  • Current Status and Therapeutic Strategy of Pancreatic Neuroendocrine Tumors in Japan
  • ニホン ニ オケル スイナイブンピ シュヨウ ノ ゲンジョウ ト チリョウ センリャク

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抄録

iPod・iPhone・iPad といった一連のアップル製品を世に送り出したスティーブ・ジョブズが2011年10月に膵神経内分泌腫瘍で死去した.膵神経内分泌腫瘍は膵内分泌腫瘍(pancreatic neuroendocrine tumor:以下PNET)と呼ばれ,膵癌の中でも稀な疾患であり,彼の死後大いに注目されるようになった.膵癌の約8割以上が膵液を運搬する膵管上皮細胞から発症し,通常型膵癌と呼ばれ一般に良く知られている.一方,PNETは膵の内分泌細胞や神経細胞から発症する腫瘍である.最近,PNETに対する本邦での疫学調査が初めて行われ,PNETの本邦での実態が明らかとなってきた.PNET の治療方針を決定するためには,何より正確な診断が前提となる.外科的治療が原則であるが,進行例・切除不能例の予後は不良で,それらに対する新しい治療薬も登場してきている.本稿では,PNETの疫学,症候,診断,治療について最近の知見をもとに概説する.

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