春どり栽培用ワケギ鱗茎の貯蔵時の温度および湿度が種球品質に及ぼす影響

  • 川口 岳芳
    九州大学大学院生物資源環境科学府環境農学専攻農業生産生態学分野 | 広島県立総合技術研究所農業技術センター
  • 房尾 一宏
    広島県立総合技術研究所農業技術センター退職 | 九州大学大学院農学研究院資源生物科学部門農業生産生態学研究室
  • 尾崎 行生
    九州大学大学院農学研究院資源生物科学部門農業生産生態学研究室 : 准教授

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Temperature and Humidity in Storage on the Quality of Seed Bulbs for Spring-Harvesting Cultivation of Allium × wakegi Araki
  • ハルドリ サイバイヨウ ワケギ リンケイ ノ チョゾウジ ノ オンド オヨビ シツド ガ シュキュウ ヒンシツ ニ オヨボス エイキョウ

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説明

ワケギ鱗茎を春季に掘り上げ後,軒下吊り下げ貯蔵中に鱗茎の品質低下が顕著となる8月以前(川口ら,2017,印刷中)からの貯蔵方法を確立するため,貯蔵中の温度および湿度が鱗茎の品質低下および定植後の萌芽に及ぼす影響を調査した。鱗茎の品質低下が少なく定植後の萌芽率が高い低温貯蔵の開始時期は7月,貯蔵温度は0あるいは5℃,湿度は70~90RH%が適切であると判断した。さらに,鱗茎の貯蔵中の湿度は,予冷庫内の湿度条件に大きく依存することから,除湿機の稼働時間が庫内湿度に及ぼす影響についても検討した。生鮮物を貯蔵する約1坪の予冷庫において,庫内湿度をワケギ鱗茎の貯蔵に適した70~90RH%とするためには,市販の除湿機(除湿能力17.5L・day-1,消費電力室温27℃時400W)を庫内で1時間あたり15~45分稼動することが適していると考えられた。また,湿度設定機能を有する玄米保管用の貯蔵庫では,設定温度を3~5℃とし高湿度の設定とすることで,ワケギの鱗茎の貯蔵に適応できることが示唆された。

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