類義副詞の文体を測る試み : 「まったく」・「ぜんぜん」・「すこしも」・「ちっとも」を例に

書誌事項

タイトル別名
  • Calculating stylistic differences between synonymous adverbs : Taking Mattaku, Zenzen, Sukoshimo, Chittomo as examples

説明

Toyo University

会議名: 言語資源活用ワークショップ2019, 開催地: 国立国語研究所, 会期: 2019年9月2日−4日, 主催: 国立国語研究所 コーパス開発センター

本発表はコーパスを用いて副詞の語彙レベルの文体を測る方法を試みるものである。4つの類義副詞、「まったく」「ぜんぜん」「すこしも」「ちっとも」を対象に、8つの形態的指標に基づき、「硬度」と「あらたまり」という2次元的な尺度を交差させることによって類義副詞の文体的な位置づけを明らかにした。2次元に分けた結果、4つの副詞がそれぞれの象限に収まった。「まったく」は硬度が高く、あらたまり度も高い。「ぜんぜん」は硬度はやや高いが、あらたまり度が低い。「すこしも」は硬度は低いが、あらたまり度が高い。そして、「ちっとも」は硬度も低く、あらたまり度も低いという結果である。一方、「硬度」という軸から見れば、「まったく」と「ぜんぜん」は近く、「すこしも」と「ちっとも」は似ているが、「あらたまり度」から見れば、「まったく」と「すこしも」は近く、「ぜんぜん」と「ちっとも」の文体がより似ていることが覗えた。「まったく」と「ちっとも」は最も距離が離れていることが分かった。

source:https://pj.ninjal.ac.jp/corpus_center/lrw2019.html

identifier:東洋大学

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