介護組織におけるマネジメントと介護職員のアイデンティティ― 訪問介護員の意識と情報共有に関する行動 ―

書誌事項

タイトル別名
  • Management in Nursing Care Facilities and Identity of Nursing Care Staff : Consciousness and Information-Sharing Behavior of Visiting Care Staff
  • カイゴソシキ ニ オケル マネジメント ト カイゴショクイン ノ アイデンティティ : ホウモンカイゴイン ノ イシキ ト ジョウホウ キョウユウ ニ カンスル コウドウ

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抄録

我が国で介護職員の確保が進まない背景には、他業種に比べて低賃金であることが指摘されている。ここでは、ある介護事業所で非正社員として働く訪問介護員に着目する。そしてこれらの人々のアイデンティティの視点から、何故その働き方を選んだのかといった行動原理に着目した。同時に職場で働くことによって獲得されたアイデンティティから生じる課題について明らかにした。最後に、介護職員のアイデンティティを通じてどのように組織のマネジメントを行うべきか、についても言及した。分析の結果から、非正社員は社内のアウトサイダーとしてのアイデンティティを保持しており、これによって組織よりも利用者との関係性が強いことが分かった。また制度や組織の規範からの制約を受けるため、学習につながる情報共有が制限される傾向にあることが明らかとなった。よって働き方の違いを超えて、全社で価値の共有化を図るマネジメントが重要との結論に至った。

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