オホーツク海と北太平洋中層水の数十年スケール変動とそのメカニズム

書誌事項

タイトル別名
  • Multi-decadal scale changes in the intermediate water mass in the Sea of Okhotsk and North Pacific and their mechanisms
  • オホーツクカイ ト キタタイヘイヨウ チュウソウスイ ノ スウジュウネン スケール ヘンドウ ト ソノ メカニズム

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説明

オホーツク海は北太平洋中層水の主要なヴェンチレーション1 の起源の一つとして,古くからその重要性が指摘されている縁辺海である.近年,北太平洋中層水の塩分が1960 年代から80 年代後半に低下していることが報告されており,その生成源である北太平洋北部の表層塩分の低下が原因と考えられてきた(Wong et al., 1999).北太平洋亜寒帯域の広い範囲では,表層塩分の低下が観測されており,この仮説を支持する.一方で,北太平洋中層水の中心密度(1026.8 kg/m3)の水塊の主要な形成域であるオホーツク海の観測データの詳細な解析によると,中層水塊は逆に高塩化しており,先行研究の仮説と矛盾する.本報告では,オホーツク海と北太平洋の中層水塊に見られる変化が異なる原因について,海氷・海洋結合モデルによる最新の研究成果について紹介する.

収録刊行物

  • 低温科学

    低温科学 74 127-141, 2016-03-31

    低温科学第74巻編集委員会

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