Useful approach for the treatment of inflammatory skin diseases

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Other Title
  • 炎症性皮膚疾患の新しい治療の開発を目指して
  • シュウニン コウエン エンショウセイ ヒフ シッカン ノ アタラシイ チリョウ ノ カイハツ オ メザシテ

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Abstract

アトピー性皮膚炎は遺伝的背景を有し,かつ慢性再発性の湿疹性病変を主症状とする皮膚疾患である。乳幼児のみならず,近年では成人の治療に難渋する症例が増加しており,社会的にも最も注目されている皮膚疾患の一つである。しかしながら,重要な課題であるにもかかわらずその病態の解明はあまり進んでいない。マクロファージ遊走阻止因子(macrophage migration inhibitory factor ; MIF)は炎症性サイトカインの一つである。MIFの機能は多岐にわたり,皮膚では増殖の盛んな基底細胞にMIFは強く発現している。MIFは成長因子としても重要な生理機能を有し,皮膚創傷治癒にMIFは重要な役割を果たしている。またMIFは多くのアレルギー性疾患や炎症において症状を増悪させる因子として働いており,特にアトピー性皮膚炎患者の血清中や病変部表皮においてMIFは強く発現している。MIF-DNAワクチン療法は従来の中和抗体療法に比べその有用性は多大であり,炎症局所でMIFが誘導される全てのアレルギー疾患に対して網羅的な治療体系が確立されることが期待できる新しい治療法である。

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