夏目漱石『行人』論 : 愛とエゴイズム

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  • ナツメ ソウセキ 『 コウニン 』 ロン : アイ ト エゴイズム

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夏目漱石の『行人』は、一九一二年一二月六日から翌年一一月五日まで「朝日新聞」で連載された長編小説である。長野家の長男で大学教授の一郎は、妻である直のスピリットを掴めずに苦悶し続けるのだが、一郎自身は直のことを愛していたかは明確には描かれていない。また直の本心もはっきりと描かれていない。本論文は、直は一郎を愛していたのか、一郎は直を愛していたのかを検証するため、直の方面と、一郎の方面から本文の順序に沿って考察を進めていく。また、一郎の思う愛はどのようなものだったのか明らかにしたい。そして、一郎は果たしてどうなるのかを考えていきたい。

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