多治見方言における名詞のアクセント

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  • タジミ ホウゲン ニ オケル メイシ ノ アクセント
  • Nominal accent in the Tajimi dialect

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抄録

多治見市を含む岐阜県の方言は,南西部の京阪式アクセントあるいは垂井式アクセントを持つ限られた地域を除くと,大半の地域においてアクセントは東京式であるとされる。そのうち県南東部の中輪東京式アクセントの地域を除く大部分は内輪東京式とされ,金田一(1977)等の分布図を見る限り多治見市もここに含まれると見られる。しかし,これらの地域を分ける境界線はすべての項目で一致するわけではなく,一つの地点においてある項目で中輪式のアクセントを示しながら別の項目では内輪式のアクセントを持つということも少なくない。本稿は,この境界線に近い東濃地方西部に位置する多治見方言における名詞のアクセントをさまざまな角度から検討する。多治見市という地域が二つの体系の狭間でどのように位置づけられるかを探り,さらにこの地域の特徴を炙り出す目的で,内輪式/中輪式の区別との関係が指摘されていない語や金田一(1974),国語学会編(1980: 8f)等に示された語類の中に含まれていない個別の語においても,共通語との異同を中心に報告する。

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