N,N'-ジフェニル尿素の合成について

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タイトル別名
  • On the Preparation of N,N'-Diphenylurea
  • N , N -ジフエニル ニョウソ ノ ゴウセイ ニ ツイテ

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type:Article

Davis and Blanchard's method of preparing phenylurea is modified for N,N'-diphenylurea as a main product. The maximum yield (89%) of the raw product is obtainable, when the mixture of aniline hydrochloride (19.5g, 0.15 mole), urea (6g, 0.1 mole), and water (50cc) is refluxed for 10 hours with agitation.

N,N-ジフェニル尿素の合成法としては, A)アニリンと尿素との反応,B)アニリンとHCNO との反応,C)アニリンとモノフェニル尿素との反応,D)塩酸アニリンと尿素の水溶液中の反応 等の方法が既に知られている。アニリンと尿素を用いる方法の中,A法では使用せるアニリンを基準にして,N,N'-ジフェニル尿素(DPU)50.6%及びモノフェニル尿素(MPU)2.8%,D法ではDPU40%,MPU55%の収率が報告されている。後記の如く著者等の追試の結果,A法では反応開始後間もなく反応混合物が固化し,撹持困難となり,反応の進行が不均一とならざるを得ない。D法では水溶放の沸騰温度に於いて,撹伴を充分に行いつつ反応を進めることができ,且濾過によって生成物を出発物質から簡単に分離できる等の点ですぐれている。然し乍らD法はMPUの製取を目的とし,反応途中で生成するMPUを逐次取出しながら行われた結果であるので,N,N'-ジフェニル尿素のみを目的として実験を行った場合について本稿で報告する。

identifier:富山大学工学部紀要,9(1/2), Page 37-40

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