鋳造収縮応力の発生過程について

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タイトル別名
  • On the Generating Process of Casting Contraction Stress
  • チュウゾウ シュウシュク オウリョク ノ ハッセイ カテイ ニ ツイテ

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抄録

type:Article

We prepared a new apparatus for measuring the contract ion stress in castings. By using this apparatus, the contraction stress in castings was continuously measured during solidification and subsequent cooling. Some conclusions about the relation between the contraction stress and the residual stress in castings are reported in this paper.

一般に鋳造時に生ずる残留応力は,冷却が不均一な時に生ずると言われている。残留応力を小さくする為にはどのような冷却条件で冷却をしたらよいか,あるいは各部の温度差を何度位の時に無いようにしたらよいのか,という事は重要である。我々は鋳鉄でハンドル状鋳物を鋳込み,そのボス,アーム,リムの断面積を変えたり,あるいは中子砂,鋳造方案,鋳込温度を変え,鋳物の残留応力に及ぼす影響を調べて来た。その結果,鋳鉄のハンドル状鋳物の場合には温度差が650℃付近で零になるような冷却条件の時に残留応力は小さくなるという結果を得た。そこで更に材料の鋳込時からの弾性・塑性挙動を調べる事により,鋳物の残留応力を小さくする方法,あるいはまた残留応力が大きくなる材料は鋳込後に温度によってどのような弾性・塑性挙動を示すかを検討してみる事も有意義な事と思われる。そこでまず手始めに,材料の弾性・塑性挙動を調べる為に,鋳造収縮応力を測定した。本稿では,Al-Cu合金,Cu-Zn合金,および鋳鉄に於ける鋳造収縮応力の測定結果について報告し,鋳造残留応力との関係について考察を行なう。

identifier:富山大学工学部紀要,24(1/2)

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