『意味の論理学』における「表象」と「出来事」の理論

書誌事項

タイトル別名
  • The Theory of Representation and Event in The Logic of Sense
  • イミ ノ ロンリガク ニ オケル ヒョウショウ ト デキゴト ノ リロン

この論文をさがす

説明

人間学・人類学 : 論文

『差異と反復』において、ドゥルーズは、即自的差異を思考するために、同一性の優位を批判し表象を退けていた。しかし、超越論的領野を描くという同じ意図にも関わらず、ドゥルーズは、『意味の論理学』で、出来事は表象されるべきものであると論じている。ここに、ドゥルーズの態度の重要な変更があることは確かである。本稿では、ドゥルーズが、『意味の論理学』へのストア派の物体と非物体的なものの二元論の導入のために、出来事(非物体的なもの)の物体化と表象の理論を問題化していると考える。まず、われわれは、ストア哲学に焦点をあて、非物体的なものの表現を含み非物体的なものを物体化する表象の理論を明らかにし、ドゥルーズが、出来事の表現と思考のためにこの表象を必要としていることを示す。この試みは、『意味の論理学』の狙いとその限界を明らかにするだろう。

収録刊行物

  • 年報人間科学

    年報人間科学 38 51-62, 2017-03-31

    大阪大学大学院人間科学研究科社会学・人間学・人類学研究室

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390009224808119936
  • NII論文ID
    120005998748
  • NII書誌ID
    AN0020011X
  • DOI
    10.18910/60465
  • HANDLE
    11094/60465
  • ISSN
    02865149
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles

問題の指摘

ページトップへ