Le théâtre tardif de Samuel Beckett : de la «dis-location» au «suspens» de l'image scénique

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  • Le theatre tardif de Samuel Beckett: de la 《dis-location》 au 《suspens》 de l'image scenique

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抄録

言語文化専攻

戯曲『あのとき』と『ロッカバイ』に見られるように、舞台上のイメージと外からの声、それは舞台の上では何らかの形をとらない声なのだがその声との間にはラディカルな遊離がある。いずれにしろその声の源は不確かで、劇の物語のレベルにおいても位置づけることは不可能であるという限りにおいて、この遊離はベケットの後期の劇作品全体の舞台装置の根底にあるものだ。観客が舞台の上に見るものと、観客に聞こえてくるがその出どころが絶えず逃げていくものとの間にある空間的時間的な空隙によって性格づけられるこの独自の空間の創造のおかげで、表象とは何かということを尋ねることでまさに演劇的に、このベケットの総ての作品の根幹にある主体についての、あるいは自己についての省察を跡づけることができるのである。

収録刊行物

  • 言語文化研究

    言語文化研究 37 251-264, 2011-03-31

    大阪大学大学院言語文化研究科

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