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- <総説>消化器癌患者における循環細胞外遊離核酸の臨床応用─液体生検(リキッドバイオプシー)の有用性─
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近年の分子生物学的解析技術の発展に伴い,癌の包括的な理解が進んできた。これら基礎的検討によって得られた知見と臨床現場をつなぐ鍵として,担癌患者の末梢血液中の遊離核酸が注目されている。これら遊離核酸は,担癌患者では,正常細胞に加えて腫瘍細胞からも壊死やアポトーシスを介して血液中に放出され,一部の核酸については能動的分泌も報告されている。生検や切除標本を用いた通常の組織検査と対比して,血液から組織特性を知る点で,液体生検とも呼ばれ,癌の早期発見,予後・治療効果予測,また,リアルタイムの腫瘍動態の把握など,様々な臨床応用が期待されている。一方で,その殆どが単施設からの報告であり,今後は多施設での大規模な臨床試験なども行われるものと思われる。今後は,精密医療(プレシジョンメディシン)として,液体生検を基にした治療方針の決定が行われる時代が到来することを期待する。
Journal
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- 山梨医科学雑誌
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山梨医科学雑誌 33 (1), 1-8, 2018
山梨大学医学会
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390009224816689792
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- NII Article ID
- 120006805839
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- NII Book ID
- AA11839837
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- ISSN
- 13485091
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- Text Lang
- ja
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- Article Type
- journal article
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- Data Source
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- JaLC
- IRDB
- CiNii Articles