その他(論考)「産婆十三戒」に見る近代産婆の教育観

書誌事項

タイトル別名
  • The Pedagogic View of Modern Midwife Described in ""SANBA JYUSAN KAI""
  • 「産婆十三戒」に見る近代産婆の教育観
  • サンバ 13 カイ ニ ミル キンダイ サンバ ノ キョウイクカン

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説明

明治期前半は,近代教育が強力に推し進められた時代であった。産婆教育も例外ではなく,従来から存在していた旧産婆になりかわり,近代教育システムの中で養成された近代産婆が誕生した。この近代産婆の一人であり,卒後1年目には母校の教員となった笹川美寿は,後に私塾を設立し,私塾の子弟たちのために「産婆十三戒」を著し,これを用いて教育をおこなった。この時代,近代産婆による書は皆無に近く,「産婆十三戒」は近代産婆の教育の思いを知る唯一の資料である。今回,この文献を検証し近代産婆・笹川の教育観を抽出しようと考えた。さらに笹川の教育観をより明確にするために,学生時代及び教員時代に使った「朱氏産婆論」との比較を試みた。笹川を通して近代産婆の教育観を知ることにより,助産師のあり方や教育について示唆を得ることができた。また,性と生殖に関わる助産師の役割が,社会的文化的影響を強く受けることを改めて認識した。

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