牽引性気管支拡張を伴った肺のMALTomaの1例

Search this article

Description

MALTomaは比較的予後が良好な悪性リンパ腫の1亜型である。肺原発の悪性リンパ腫は稀であるが,そのうちMALTomaが60~90%を占める。原因は不明であるが,喫煙や感染等の慢性刺激が誘因になると推測されている。本症例は,高分解能CTにて牽引性気管支拡張を示す限局性のコンソリデーションを示していた。病理学的には基礎に牽引性気管支拡張を説明する線維化儀とその線維化の原因と推測される肺の慢性炎症性変化が確認された。この所見は慢性炎症がMALTomaの原因なりうるという推測を支持するものである。また,増殖性変化を示すMALTomaにおいて,収縮性変化を示唆する牽引性気管支払張が見られる場合があることを留意する必要がある。

Journal

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top