"Sokuin no joh" : Another "Imagination" Which Prevents Imagination

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  • 惻隠の情 : イマジネーションを阻害する“イマジネーション”
  • ソクイン ノ ナサケ : イマジネーション オ ソガイ スル"イマジネーション"

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儒教的倫理観は日本の教育・社会のバックボーンをなすものとして、人々の意識形成に大きな役割を果たしてきた。イマジネーションに関して言うならば、儒教的倫理観の根幹の1つとして孟子の「惻隠の情」を挙げることができる。この「惻隠の情」とは「かわいそうに思って同情すること。憐れむこと」であるが、これは一種のパターナリズムであり、本来の他者理解と異なるのみでなく「上の者に従う」という発想からイマジネーションを阻害する要因ともなる。これに対置されるべきものの1つは教養主義であろう。単純に「上の者に従う」のをやめ、「どこへ行き、何をやるのか」を自分で決定できるようになるための必要条件である教養は、他者理解を行うイマジネーションを生み出すための素地ともなると思われるのである。

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