次世代自動車技術の現状と政策推進 : 「次世代自動車戦略2010」の検証と政策推進の方向性

書誌事項

タイトル別名
  • The present conditions and policy promotion of the next-generation car technology : Directionality of inspection and the policy promotion of "next generation car strategy 2010"
  • ジセダイ ジドウシャ ギジュツ ノ ゲンジョウ ト セイサク スイシン : 「 ジセダイ ジドウシャ センリャク 2010 」 ノ ケンショウ ト セイサク スイシン ノ ホウコウセイ

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抄録

査読付き論文:Refereed Article

2010年4月,次世代自動車技術の戦略構想である「次世代自動車戦略2010」が公表された。その中で優先される取組は,「プラグイン・ハイブリッド車(PHV)」と「電気自動車(EV)」の2つが示された。一方,世界市場の主流は「内燃機関」であり98%を占める。現状で考えられる環境負荷の少ない技術は,「PHV」と「EV」が有望ではあるが,決定的ではない。この論文では,現時点での実現可能な次世代自動車技術について概観しながら「PHV」,「EV」と「内燃機関」について比較考察を試みる。両者の間には圧倒的なアドバンテージは存在しないことがわかる。また,日本市場と主だった世界市場の特性は市場毎に異なり,現状の技術が世界標準に成り得ることは難しい。このような状況の中,「次世代自動車戦略2010」が示した優先課題と最近の閣議決定推移を比較考察し,政策の優先課題を炙り出す。本論では,代案として「燃料電池電気自動車」を提言する。この技術は環境負荷をゼロ,そして,燃料は無尽蔵に存在している。全ての市場に受け入れられる可能性が最も高く,究極の環境車である。反面,普及推進するための課題も多く,産・官・学が協業して取り組む必要があり,地球環境保全,環境負荷低減には必須であるからだ。

収録刊行物

  • 公共政策志林

    公共政策志林 3 107-116, 2015-03-24

    法政大学公共政策研究科『公共政策志林』編集委員会

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