大学生の最高血圧およびその変動性に関係する要因
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- 徳永 幹雄
- Institute of Health Science Kyushu University
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- 橋本 公雄
- Institute of Health Science Kyushu University
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- 高柳 茂美
- Institute of Health Science Kyushu University
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- 上園 慶子
- Institute of Health Science Kyushu University
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- 川崎 晃一
- Institute of Health Science Kyushu University
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- 佐々木 悠
- Institute of Health Science Kyushu University
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- 鷲尾 昌一
- Kokura Daiichi Hospital
書誌事項
- タイトル別名
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- Factors of Level and Variation on Systolic Blood Pressure in Students
- ダイガクセイノサイコウケツアツオヨビソノヘンドウセイニカンケイスルヨウイン
- ダイガクセイ ノ サイコウ ケツアツ オヨビ ソノ ヘンドウセイ ニ カンスル
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説明
若年の健康な男女大学生を対象にして、最高血圧および最高血圧の変動性に関係する諸要因を分析した。そのおもな結果は,次のとおりである。 1) 男子の最高血圧に関係する要因として、家族病歴では本人の腎臓病の有無、母方の祖父・祖母および叔父・叔母の高血圧症・脳卒中の病歴がみられた。性格では不安、気分の変化、抑うつ性といった情緒面の不安定性やのんきさ、社会性での内向傾向がみられた。健康度では手足の無力感や身体のどこかが痛いといった身体症状や不安・抑うつなどの精神症状、そして趣味的活動、友人との交際度といった社会性に劣る傾向がみられた。形態・体力面では体重や体脂肪率が高く、持久性に劣る傾向がみられた。そして、スポーツ関連要因では過去および現在のスポー実施程度が少なく、スポーツ意識やスポーツ条件に劣る傾向がみられた。 2) 男子の最高血圧の変動性に関係する要因として、家族病歴では父親の高血圧者が多い傾向がみられた。性格では内向性、不安、行動特性に劣る傾向がみられた。健康度では身体症状や精神症状、社会性に劣る傾向がみられた。形態・体力では敏しょう性、持久性に劣る傾向がみられた。そして、スポーツ関連要因では過去および現在のスポーツ実施程度が低く、スポーツ意識やスポーツ条件に劣る傾向がみられた。 以上のように、男子学生の最高血圧およびその変動性に関係する要因を分析できた。しかし、血圧の分類法に課題が残り、必ずしも顕著な要因を明確にすることはできなかった。 また、統計的には3群を同時に比較したこと、つまり、正常群と高位群あるいは正常群と低位群の2群を比較することによって、もっと明確な要因を抽出することができたかも知れない。いずれも今後の課題とし、血圧に関係する予測因子を総合的に抽出してみたい。 なお、本研究は平成3年度九州大学特定研究「成人病因子の個人内変動に関する総合的研究-血圧関連因子について-」の一部として行われた。
収録刊行物
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- 健康科学
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健康科学 15 129-136, 1993-02-15
九州大学健康科学センター
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390009224835310080
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- NII論文ID
- 110000407288
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- NII書誌ID
- AN00077104
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- ISSN
- 03877175
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- DOI
- 10.15017/599
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- HANDLE
- 2324/599
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- NDL書誌ID
- 3815653
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可