ネパール王国西北部山岳地に居住するタカリ族の形態および最大酸素摂取量
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- 大柿 哲朗
- Institute of Health Science, Kyushu University
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- 吉水 浩
- Institute of Health and Physical Education, Kurume University
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- 川崎 晃一
- Institute of Health Science, Kyushu University
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- 伊藤 和枝
- Nakamura Gakuen College
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- Ghimire Pradeep K.
- Department of Medicine, Tribhuvan University
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- Acharya Gopal P.
- Department of Medicine, Tribhuvan University
書誌事項
- タイトル別名
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- Physical Characteristics and Maximal Aerobic Power of the Thakali tribe living in the Western Region of Nepal
- ネパールオオコクセイホクブサンガクチニキョジュウスルタカリゾクノケイタイオヨビサイダイサンソセッシュリョウ
- ネパール オウコク セイホクブ サンガクチ ニ キョジュウスル タカリゾク ノ
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説明
ネパール上国のWesten Region, Mustang DistrictのTukucheおよびMurpha村を中心とする20歳以上のタカリ族の男性222名,女性209名の形態および推定最大酸素摂取量(MAP)を調査した。これらの調査値を1981年の同地区の調査値および他の地区住民の調査値と比較して検討した。1)身長は男女とも世代差が認められず,1981年の調査値とも差が認められなかった。約10年間の間に住民の社会経済的変化は起こっているであろうが,その変化は,身長に影響を与えるほど大きな変化ではないと考えられた。そしてタカリ族の身長は,チベット系住民やシェルパ族とも差がないと思われる。2)体重,皮下脂肪厚,体脂肪率および肥満者の出現率は,1981年に比べ多くなっていた。また男性では,若年に比べて中高年者が大きい傾向にあった。そしてこれらの値は,男性ではチベット難民キャンプの住民と,女性ではネパール北東部のシェルパ族とほぼ同様であった。摂取エネルギーは必ずしも多くないにも関わらず,体重や体脂肪などは自給自足的な丘陵地農民や都市近郊農民より大きかった。3)男性のMAPは必ずしも低くなく,シェルパ族や丘陵地農民と大差が認められなかった。女性では世代間のMAPの差は大きくなく,それは20歳代の低体力化の影響によると考えられた。20歳代の値は,座業的なチベット難民キャンプの20歳代や日本人と大差が認められず,他のネパール集団のそれより低かった。
収録刊行物
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- 健康科学
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健康科学 17 93-101, 1995-02-25
九州大学健康科学センター
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390009224835478912
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- NII論文ID
- 110000407322
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- NII書誌ID
- AN00077104
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- ISSN
- 03877175
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- DOI
- 10.15017/633
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- HANDLE
- 2324/633
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- NDL書誌ID
- 3619092
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可