森林経営のための地位指数推定方法 : 地形図上で判読可能な地形因子による樹高の推定

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タイトル別名
  • Estimating Site Index of Sugi and Hinoki from Topographical Factors on Maps for Forest Management
  • シンリン ケイエイ ノ タメ ノ チイ シスウ スイテイ ホウホウ チケイズジ

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説明

森林経営のための情報収集システム確立の一環として,地形図上で判読可能な地形因子を用いたスギ及びヒノキの簡便な地位指数推定方法について検討した.研究対象地は九州大学粕屋演習林の一部とした.まず,5000分の1の地形図上で50×50mのメッシュ区分を行い,各メッシュの交点,600点において地形因子を判読した.次に樹種,林齢及び有効起伏量で層化された52点の現地調査による樹高測定を行った.地形因子から得られる露出度,有効起伏量及び有効貯留容量の3因子と,52プロットの樹高測定値との関係を重回帰分析によって求めた.重回帰による結果は,スギで重相関係数R=0.832,ヒノキでR=0.870と比較的大きな値であった.また,樹種によって各地形因子の樹高生長への寄与は異なり,スギの場合,有効貯留容量・有効起伏量・露出度,ヒノキの場合,有効貯留容量・露出度・有効起伏量の順であった.これらの重回帰式を用いて得られた任意の地点の推定樹高を14プロットで検証した結果,その誤差は約80%のプロットで2m以内であった.これらの結果から,地形図上で判読可能な地形因子を用いて,狭域の経営林全体でのスギ・ヒノキごとの林地生産力の推定がかなり高い精度で行えることが明らかとなった.

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