カンキツ果実の生長と成熟時における化学成分変化に関する研究 : 1."宮川早生"と"宮内伊予柑"

書誌事項

タイトル別名
  • Changes in the Chemical Constituents of Citrus Fruits During Growth and Ripening : 1. Miyagawa Wase and Miyauchi Iyokan
  • カンキツ カジツ ノ セイチョウ ト セイジュクジ ニ オケル カガク セイブ

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説明

カンキツ果実の成熟生理解明のための基礎資料を得ることを目的に"宮川早生"と"宮内伊予柑"の2種類の品種を用いて,果肉および果皮について糖と有機酸の季節的変化を明らかにした.1.1果実あたりの果肉の酸含有量の最大値は"宮川|早生"では8月下旬,"宮内伊予柑"では11月下旬に認められ,前者では希釈効果と絶対量減少の両方により全酸濃度が低下するのに対し,後者では絶対量は増加する一方,それ以上に希釈効果が大きいことにより濃度低下が起こっていた.2.果肉では遊離酸,または果皮では結合酸が大部分を占めた.果皮の抽出液の中和点はpH6.2~6.5で果肉のそれよりかなり低く,遊離のシュウ酸の存在が示唆された.3.果皮には果肉の主要酸のクエン酸は少なく,リンゴ酸,シュウ酸およびサク酸が主要酸であった.4.果皮中の還元糖は10月以降急激に増加し,非還元糖より遥かに多くなった."宮内伊予柑"の果皮では,生育後期に非還元糖の減少が見られたが,"宮川早生"の果皮ではそれが見られなかった.

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