<論説>鳥取藩における宗主権の確立

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タイトル別名
  • <Articles>The Establishment of Seigniority in Tottori Han 鳥取藩
  • 鳥取藩における宗主権の確立
  • トットリハン ニ オケル ソウシュケン ノ カクリツ

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抄録

幕藩体制確立期における藩主権力の確立は、江戸時代初期の問題として極めて重要である。したがって、藩主権力の確立を示す藩主親政の実態ならびに藩機構の整備を江戸時代初期の時点において具体的に分析することが必要である。本論文は鳥取藩池田家の藩祖池田光仲の藩主権力確立過程を分析することによって、右の諸事情を把握せんとしたものである。すなわち、幼年にして藩主の座についた池田光仲が、その成長過程において生じた家老勢力との対抗とその抑圧とを、彼の幕府権力の利用、池田家一門の設定などの諸施策を通じて分析し、つぎに、家臣団の格式固定、藩機構の整備を通じて藩主権力の固定をはかったこと、さらに、宗藩権力の維持と固定を目的として支藩設置をもくろんだことなどを分析した。そして最後に、池田光仲の黄檗宗への改派事件を通じて、彼の権威主義の実態を紹介した。

収録刊行物

  • 史林

    史林 61 (4), 562-591, 1978-07-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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