<論説>朝鮮初期の笞杖刑について
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- 矢木 毅
- 京都大学人文科学研究所助手
書誌事項
- タイトル別名
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- <Articles>Flogging in the Early Choson Dynasty
- 朝鮮初期の笞杖刑について
- チョウセン ショキ ノ チジョウケイ ニ ツイテ
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説明
笞杖徒流死のいわゆる五刑のうち、前二者の笞杖刑を中心として、その執行形態を考察する。笞杖刑の執行形態は、大別すると、決罰・収贖に分かれており、官人身分のものは一般には笞杖の実刑、すなわち決罰を免除されて、金品の納入による代替、すなわち収贖を許されることになっていた。ただしその罪が私罪に該当する場合には、官人身分のものは収贖のうえに罷職・収告身などの懲戒処分を加重され、現任の官職を罷免されたうえで官人としての位階を示す告身の一部、ないしは全部を剥奪されることになっていた。 また官人身分の中でも、国王の特別の恩顧に与っているいわゆる八議の身分のものは、国王によりしばしば刑罰免除の恩典を受け、決罰・収贖の責任を一切免除されていたが、そうした場合にも罷職・収告身などの懲戒処分は単独の処分として施行され、これによって当該官人に対する懲戒の意が示される慣例になっていた。 本稿では、こうした様々な刑罰や懲戒処分のあり方を通して、官人身分と法制との関係を明らかにしていきたい。
収録刊行物
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- 史林
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史林 82 (2), 233-266, 1999-03-01
史学研究会 (京都大学文学部内)
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390009224846458880
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- NII論文ID
- 110000235504
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- NII書誌ID
- AN00119179
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- HANDLE
- 2433/239523
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- NDL書誌ID
- 4728516
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- ISSN
- 03869369
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
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- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可