<論説>戦後期イングランドにおけるプロ・フットボールの社会的文脈の変化 : フットボール争議の分析を中心に
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- 藤井 翔太
- 大阪大学国際交流オフィス特任研究員
書誌事項
- タイトル別名
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- <Articles>The Change in Social Context of Professional Football in Post-war England : Focusing on the Football Dispute, 1945-1964
- 戦後期イングランドにおけるプロ・フットボールの社会的文脈の変化 : フットボール争議の分析を中心に
- セン コウキ イングランド ニ オケル プロ ・ フットボール ノ シャカイテキ ブンミャク ノ ヘンカ : フットボール ソウギ ノ ブンセキ オ チュウシン ニ
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説明
第二次世界大戦後のイングランドのプロ・フットボールにおいて、選手の契約・給与問題を巡ってフットボール・リーグと選手組合は労働省を巻き込む形で争議に突入した。二〇年近く断続的に続いた争議を通じて財政規則が改定され、選手の待遇や社会的イメージの向上が図られたが、リーグの閉鎖的なガバナンスのあり方の根幹は保たれた。その一方で、争議を通じてメディアの報道や政府のスポーツ推進政策が加熱し、国際的競争が激化したこともあり、フットボールへの国民の注目度が高まった。メディアや政府などの多様な回路と結びつくことで、プロ・フットボールは単なる娯楽産業の枠を超えた存在になっていった。つまり、争議を通じてプロ・フットボールは、国家の福祉政策を充実させるための財源として、国際競争における国の誇りを体現する国民的行事として、イングランド社会におよぼす影響をましていったのである。
収録刊行物
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- 史林
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史林 96 (6), 743-779, 2013-11-30
史学研究会 (京都大学大学院文学研究科内)
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390009224846677504
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- NII論文ID
- 120006598719
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- NII書誌ID
- AN00119179
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- HANDLE
- 2433/240324
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- NDL書誌ID
- 025292788
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- ISSN
- 03869369
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可