<論説>保証刀禰について

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タイトル別名
  • <Articles>On Hoshotone 保証刀禰
  • <論説>保証刀祢について

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説明

律令制の解体過程で、地方政治の実権は郷長から郷司に移行する事が知られている。この郷司のもとにあつて補助的役割を果したと思われる刀禰は、統合力の弱かつた五保の組織に代つて、京師では保、村落では村を単位に在地有力者 (実際に村落に居住し、私出挙なども行い、従類などを従えて、公田・庄田・墾田を耕作する大名田堵的存在の者) であつて、京職及び国衙の所管のもとに、非違の検察、私有地の確認等を任務としていた。また、墾田のみの私有を許された特殊な私有権の段階で、荒野開発の許可、彼等を中心として開発を行うなど、村に於ける共同体的役割をも果していたが、口分田と墾田の所有権の等質化が一般的になつた段階では、刀禰は名主の中に発展的に解消して行つたと思われる。

収録刊行物

  • 史林

    史林 44 (4), 485-503, 1961-07-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390009224848715520
  • NII論文ID
    120006818336
  • NII書誌ID
    AN00119179
  • DOI
    10.14989/shirin_44_485
  • HANDLE
    2433/249577
  • ISSN
    03869369
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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