<論説>デーンロー地帯とウェセックス : ウェセックス王権による国土統一政策

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タイトル別名
  • <Articles>Danelaw Region and Wessex unification policy of the Wessex monarchy
  • デーンロー地帯とウェセックス--ウェセックス王権による国土統一政策
  • デーンロー チタイ ト ウェセックス ウェセックスオウケン ニ ヨル コクド トウイツ セイサク

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抄録

ノルマン征服後のイギリス王権は、他のヨーロッパ諸国に比べて、全国的、中央集権的性格を持っていた。この性格の出現の原因を征服という事実にも求められるが、ここでは、征服直前の国内体制から眺めてみたい。つまリノルマン征服以前一五〇年を通じて、ウェセックスを中心として国土統一事業、いいかえればデーンロー地帯の再征服、経営が行なわれてきた。これらの再征服過程を、要塞の建設、ハンドレッド・シャイヤにみられるウェセックス的制度の拡大と関連させながら、さらには、征服後のヨーク大司教、ノーサンブリア伯の任命をめぐるウェセックス王権の政策をうきぼりにしつつ、段階的に把握し、征服直前の統一の度合を明確にしてみたい。この際、ウェセックスの統一政策の対象となるのは、デーンロー地帯である故に、この問題を追求することは、アングロ・サクソン時代末期におけるデーンロー地帯の役割をも明らかにしうる。

収録刊行物

  • 史林

    史林 48 (1), 61-86, 1965-01-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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