退院後老人福祉施設を利用している大腿骨近位部骨折後の後期高齢者の背景因子が生活機能に及ぼす影響 <原著論文>

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タイトル別名
  • Effects of contextual factors on daily living in elderly individuals utilizing the elderly welfare facility following discharge for proximal femoral fracture treatment
  • 退院後老人福祉施設を利用している大腿骨近位部骨折後の後期高齢者の背景因子が生活機能に及ぼす影響
  • タイイン ゴ ロウジン フクシ シセツ オ リヨウ シテ イル ダイタイコツ キン イブ コッセツ ゴ ノ コウキ コウレイシャ ノ ハイケイ インシ ガ セイカツ キノウ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

本研究の目的は,大腿骨近位部骨折後の後期高齢者の背景因子が退院後の生活機能に及ぼす影響を明らかにすることである.研究協力に同意が得られた老人福祉施設利用者7名(78~96歳)に対し半構成的面接を行い,質的記述的研究を行った.分析の結果,背景因子が骨折後の生活機能に及ぼす影響として【生活機能の低下による生活の困難感】【老いを考慮し,回復状況を見極める】【生活動作を調整し,自身の生活を取り戻す】【取り巻く人々とのつながりを支えに相互関係の中で自分なりに生活を楽しむ】の4つを見出すことができた.これら4つの因子の分析を通して[困難][コントロール][自律]の特徴が見出され,それらの3つの位相を行きつ戻りつしながら,現状を受け入れ,自分なりに生活を調整していることが分かった.3つの位相の背景には,過去の体験の肯定的な受け入れ,生活スタイルの維持,日常生活における自律の願望や自ら楽しみを見出そうとする積極姿勢,対象者を支え,励ましとなる取り巻く人々との相互関係等の背景因子が正の要因として骨折後の生活機能の維持[コントロール]・向上[自律]に影響を及ぼしていることが示唆された.

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